優しい心を育むカトリック教育

2017/07/21

生涯学べ

 

2017年7月21日 

 

井の中の蛙大海を知らず」って,知ってる? 唐突に質問された。「知ってるよ」「そしたら,続き教えて」

「えっ。つづき・・・・」そう言えば,かすかな記憶の中に,現在伝承されていることわざには全文ではなく前半だけが伝わっているものや,後半だけが伝わっているものがあると習ったことがあった。しかし普段使わないから,突然の質問に答えられない。暫し悩んでも,記憶はよみがえらない。そうすると,この時の為に準備してあったのだろうかメモが私に手渡された。

 

【桃栗三年,柿八年。梅はすいすい(  )年。梨のバカめが(   )年。】まさに期末試験だ。(  )の中に適当な数を入れよという試験だ。しかし忘れてしまったものは,よみがえってこない。博識を見せようと焦ると,ますます記憶は遠のいていく。

 

メモにはさらに続きがある。【早起きは三文の徳。長起きは(   )(   )(   )の損。】 解答を聞くと「あーっそうだった」と記憶の線がつながった。

 

gakuintyo-20170721-01

 

初めての哲学の授業の時の教授の言葉を思い出した。「哲学は“おどろき”から始まる」当時は何のことやらと漠然としていたが,存在しているものは何か,その存在理由は何か等,常に問い続けることで哲学は樹立していくのだろう。漠然とした生き方の中では哲学は生まれないし,精進した結果も出ない。私たちは目の前にある物を,そのまま信じたり思い込んだりしてしまっていることが,あまりにも多いのではないだろうか。ネット上の情報もその一つだと警戒している。私たちは,一面だけの情報をあまりにも簡単に,真実と思ってしまってはいないだろうか。

 

ことわざも,この一つの例だと思う。全文を知った時,普段使っていることわざの意味の,奥深さが見えてくる。今の時代,何故という疑問と,真意を確かめる為に自ら調べる姿勢が必要ではないだろうか。

 

主体的学びのACTIVE LEARNINGとは“おどろき”から始まるのではないだろうか。哲学の教授の言いたかったことが,今頃理解できた。

 

『賢者は、話すべきことがあるから口を開く。愚者は、話さずにはいられないから口を開く。』

 

『いかに知識を身につけたとしても全知全能になることなどはできないが、

勉強しない人々とは天地ほどの開きができる。』

 

本名: Aristoklēsアリストクレス (プラトン

紀元前427年~紀元前347

 

古代ギリシアの哲学者。ソクラテスの弟子。アリストテレスの師。プラトンの思想は西洋哲学の源流と評価されている。紀元前427年,アテナイ最後の王の血を引く貴族の息子としてアテナイ(現在のギリシャ首都アテネ)に生まれる。体格が立派で肩幅が広かったためレスリングの師匠に「プラトン」(幅広いという意味)と呼ばれ,以降そのあだ名が定着した。初期のプラトンは,敬虔や勇気といった古代ギリシアの伝統的な徳とは何か,それは教えられるものかどうかを探求する。中期には,世界を目に見える現実の世界「現実界」とその元になる完全にして真実の世界「イデア界」とに分けるイデア論を展開した。

 

答え 井の中の蛙大海を知らず。されど空の深さ(青さ)を知る

答え すいすい13年 バカめが18年(地方によって諸説ある)

答え 三百文

 

学校法人賢明学院 学院長 中原 道夫