優しい心を育むカトリック教育

2018/02/20

生活発表会

英語でのスピーチや歌,また自分たちで調べたことを発表し,ラストは情報クイズで締めくくる学びの発表で構成されていた。子どもたちの暗記力やリズム感,そして音程の正しさに驚きすら感じるレベルの高い発表であった。子どもたちが考えた質問に,お母様たちがわざと間違った回答をして,場を盛り上げて下さるという和やかで楽しいひとときもあった。子どもたちが出した質問に大人が答えられないという場面は,子どもにとっては大きな喜びであったり,嬉しさであったりする,自信が持てる大切な時だと思う。能力開発の条件がしっかりと盛り込まれ,教育としての中身が充実した素晴らしい発表の場であった。お母さん・お父さん,そしておじい様・おばあ様,兄弟姉妹が熱い視線を送る中,子どもたちは大きな声ではきはきと発表し,しっかりとした音程で歌えている。年少からの発表の流れを見ていると,その成長の過程は著しい。体格もさることながら,年長の発表の様子には,威風堂々とした風格まで感じてしまう。今日の為に,先生がたの熱心な指導と,それに応えて子どもたちが頑張った練習時間,そしてお父様やお母様の力を借りたご家庭での練習等,この子たちの為に大人も一丸となった,暗黙の連携が出来ていたと思われる。

 

 

人の前で発表するのは,勇気がいるもので,大人になっても苦手な人は多くいる。PRESENTATIONが苦手な社員も多くいるらしく,巷ではPRESENTATION能力養成のための研修が,しばしば企画されるそうだ。そして営業の場面でも,的確で,かつ印象に残る話し方は,営業成績に直結するようで,人事課担当の方から,社員の話し方や説明能力開発の構成を,どのように設定し指導していけば有効となるのか等,相談されたことがある。その筋の専門家は多いから,その方や専門会社に依頼したらどうかとすすめてみたが,根本的な解決には至らなかったようだ。発表力は,教育課程の中で培っておかないと,大人になってからの研修では体得しにくいそうだ。こんなことを思い出しながら,園児たちの発表を見ていると,この子たちなら大丈夫だという安堵感と共に,賢明教育の素晴らしさを再確認でき,温かい気持ちになった。

 

自分たちで疑問に思ったことを調べて発表する。当然のことだが,本人に自発性がないと,自ら調べようとする探究心は芽生えないし,育たない。そして発表に至るまでの自発性が育っていないと,今日の発表には繋がってこない。自分が興味を持ったことに,とことん取り組んでみるという姿勢を大切にしている保育だからこそ,今日に繋がったのだ。

 

 

『こころのねっこ』   作詞・作曲 南夢未 より

いつのまにか おおきくなった        いつのまにか なかなくなった

いつのまにか こけなくなった        いろいろ できるようになった

はじめてのであい はじめてのなかま     はじめてしった たくさんのこと

ないてわらった まいにちが         みんなのこころの ばねになった

いちにち いちにち おおきくなった     いちにち いちにち つよくなった

いちにち いちにち じょうぶになった    いっぱいの おもいでになった

これからのであい これからのなかま     これからわかる たくさんのこと

ここですごした まいにちが         みんなのこころの ねっこになれ

はじめてのであい はじめてのなかま     はじめてしった たくさんのこと

ここですごした まいにちが         みんなのこころの ねっこになれ

 

みんなのこころの ねっこになれ

 

学校法人賢明学院 学院長 中原 道夫