優しい心を育むカトリック教育

2018/11/20

Figure Skating フィギュアスケート

 

先日,NHK杯が開催されているのをテレビで見た。名前を知らない選手が,次々とリンクに登場してくる。世代交代かとぼんやり見ていたが,今年201829日から225日までの17日間,第23回冬季オリンピック大会が,韓国の平昌で開催されたばかりなのに・・・。新たな選手が次々と育成され,もはや選手の交代が始まりつつあるのだ。

 

私の大学受験の年が,札幌オリンピックが開催された年だったので,受験勉強の息抜きに競技の中継を見て,冬のスポーツ競技の種目がこんなにあるものなんだなと,驚いたことを懐かしく思い出す。なかでもフィギュアスケートは,氷の上でステップ,スピン,ジャンプなどを組み合わせ,音楽に乗って滑走する競技として見たのが初めてだったので,印象深く記憶に残っている。フィギュアの意味は,リンクの上に図形(フィギュア)を描くように滑ることに,由来するそうだ。そういえばフリー以外に,氷の上を正確にすべる技術を中心とした競技があったことを思い出す。

 

今は,アイスショーも広まり,フィギュアスケートの技術を,目の当たりにすることが多くなった。一般に知れ渡った競技となり,世界トップレベルの日本人選手が,次々と誕生している。

 

スケートの起源として,すでに先史時代に北欧では,動物の骨をブレードにしたスケート靴が,用いられていたと言われている。後に金属製に変わるが,日本でも「下駄のスケート」があったことから,狩猟や生活に密接して発展してきたスポーツだと考えられる。前に進むこと・後ろに進むことを基本に,また右足と左足それぞれに滑るので,滑走だけで8パターンがあることになる。RFILFIRBILBIRFOLFORBOLBOとなる。さらにスピンやジャンプを加えると,理屈ではなく体が覚えるまで練習するしかないスポーツだと想像できる。何とも複雑な分析になるが,類いまれない能力でそれらを組み合わせ,出来上がった流れある動きに音楽を合わせて,優雅にすべる選手のすごさに感服する。

 

生活に必要なために開発された道具が,スポーツになり,競技となり,見る人をワクワクさせるように変化していった。自分が滑っているような疑似体験にまで人を誘い,大きな感動を与える。これから訪れる冬の季節,寒いからと家にこもってしまうのではなく,戸外で体を動かしてみてはどうだろうか。人間の身体って,素晴らしい能力を持っているはずである。

 

誰かが最初にやるから前例となるし,道もできる。

非難されるからといって何もやらなかったら自分は向上しない。

≪橋本聖子/スピードスケート・自転車≫

 

できることを出し惜しみしてやっていてもつまらない,それは一生懸命ではない。

≪羽生結弦/フィギュアスケート≫

 

ものごとを始めるときは壁があると思います。まず最初にそれに慣れるのに何日もかかる。

そこで耐えられずに駄目になる人は諦めるんです。俺には向いてないと。でも,僕は慣れるまでやります。

≪清水宏保/スピードスケート≫

 

自分で変えられないものを受け入れて,変えられるものを変えていくしかない!

≪高橋大輔/フィギュアスケート≫

 

学校法人賢明学院 学院長 中原 道夫