優しい心を育むカトリック教育

2019/02/05

季節の節目

教師になりたての頃,先輩の先生に教えられた事がある。「一月は行ってしまう。二月は逃げてしまう。三月は去ってしまう。」という言葉だ。学年の締め括りの三学期にあたる三か月は,年度末のまとめと,次年度の準備に忙しい。だから時間をいかに有効に使うべきかを教えられた言葉であった。当時は,ワードプロセッサーもなく,もちろんPersonal Computerなどない時代で,提出すべき書類は全てインク使用だった。

 

間違って記述すると,砂消しゴムやインク消しを使わざるを得なく,紙が薄くなったり,インク消しで紙が変色してしまったりするので,一字一句に集中して,書く事に取り組んだものだ。その為書類作成には,今より数倍の時間が必要だった。限られた時間を,どのように有効に使う事が出来るかを,「行ってしまう・逃げてしまう・去ってしまう」と,先輩の先生は,指導してくださったのだ。

 

そんな三学期も,既に1月が行ってしまった。自分の仕事の計画性と,時間の配分を,改めて振り返る事にした2月の始まりだ。2月と言えば節分,3日に定着している二十四節気の節分の日は,季節の移り変わりの「とき」をさし,立春,立夏,立秋,立冬のそれぞれの前日であった。したがって,節分は太陰暦の大晦日 (おおみそか) にあたる。節分の日には,古より,ひいらぎ (柊) の枝に鰯の頭をつけて門戸にかざし,また日暮れに豆まきをして,追儺 (ついな,厄払い)を行う習慣があり,これは今も引き継がれて,季節を分ける行事となっている。

 

現在は,12月31日が大晦日,1月1日が元旦で,新年の始まりとなるが,その昔は立春が新年の始まりの日だったので,立春の前日の節分の日が大晦日になり,季節の分け目と新年を迎える「とき」の分かれ目が,2月3日の節分だったのだ。

 

節分に縁起の良いとされている,食べ物の記事を目にした私は,縁起だけではなく,健康にも気を付けなければならない年齢に達しているので,記事の内容が気になった。亥歳の今年,鬼を外に払い,福を呼び込める1年にしたいものだ。

 

 

【縁起の良い節分の食べ物】

こんにゃく・・・食物繊維が豊富なこんにゃくを昔の人は,「胃のほうき」と呼んでいたそうです。
        大晦日や節分にこんにゃくを食べ,体内をきれいにしたのだとか。

イワシ(鰯)・・DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)をはじめとするn-3系
        脂肪酸(オメガ3)を豊富に含んでいます。DHAは脳の活性化にも関わっており,
        認知機能の改善に効果があるともいわれています。

そば・・・・・・タンパク質が精白米より3割以上多い。タンパク質の量は,ほぼ牛乳にも匹敵する。また,
        そのタンパク質は非常に良質で,必須アミノ酸が豊富である。必須アミノ酸は体内では作る
        ことができず,食品から摂取する必要がある。そばは体の発育に欠かせないリジンやスタミ
        ナ源になるアルギニンといった必須アミノ酸を摂取することができる。

それ以外に,けんちん汁・恵方巻き・クジラ・大豆が掲載されていた。

 

『うまく使えば,時間はいつも十分にある。』

 

Johann Wolfgang von Goethe - ゲーテ – の言葉
生誕 1749年8月28日
帰天 1832年3月22日

ドイツの詩人、劇作家、小説家、自然科学者(色彩論、形態学、生物学、地質学、自然哲学、汎神論)、政治家、法律家。ドイツを代表する文豪であり、小説『若きウェルテルの悩み』『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』、叙事詩『ヘルマンとドロテーア』、詩劇『ファウスト』など広い分野で重要な作品を残した。

学校法人賢明学院 学院長 中原 道夫