お知らせ
2023/07/15
北星学園大学の白鳥金吾准教授と、北海道教育大学の志村昭暢教授が、2021年9月より本校英語科主任・中村直紀教諭の英語授業を、英語教育論文と題材として研究を進められました。その論文が、2023年2月に発刊された北星学園大学教職課程年報・第6号に「COLTを用いた専科教員による小学校外国語授業の分析」として、掲載されました。
授業者の指導歴や指導観が、外国語の授業にどのような影響を及ぼすかについて明らかにするために、当時の5年生(現6年生)の英語授業を対象として映像記録を取り、授業分析法COLT(Communicative Orientation of Language Teaching Observation Scheme)を用いて授業の特徴を検証されました。その結果を授業者(中村教諭)にフィードバックしとして提示、分析結果等による半構造化面接を行い、GTA(Grounded Theory Approach)により、質量分析を行われました。
この結果、中村教諭の授業は、COLTのカテゴリーのうち、活動内容、話題制御、グローバル・スコアにおいて、コミュニケーション志向性の高い特徴を示しました。また面接調査の分析により、授業者の指導観は、学習者としての学びの経験や語学学校での指導経験に依拠しており、授業の活動形態や活動内容の意思決定に影響を与えることを確認されました。
文部科学省が定める小学生で学習する単語数は600語以上ですが、本校では1,000語を目指し、CEFRでA1レベルへの到達を目標としています。高学年英語授業内で使用する言語は、英語8割、日本語2割を目安として、児童の意見や考えを取り入れることを重要視し、教師より児童が話している時間を長くする授業構成です。この論文では、それらのことが具体的に分析された数値で出ています。
本校では養った英語能力を、世界基準に合わせた「熟達度(実践力)」についてTOEFL® Primary & Juniorで 、文部科学省の指導に合わせた「定着度」を英検で測っています。本校での英語教育での結果として表れています。
英語教育が日本の英語教育改革への起爆剤となるように、英語教育研究活動への協力を続けます。