お知らせ
2021/09/11
本校の国語科が掲げている教科目標は
「自分の思いを『ことば』で
表現する児童の育成」です。
今回の授業では、この目標を達成するため、
ICTも活用しながら取り組んでいる様子を
観ることができました。
3時間目、6年生の国語で
校内公開授業が行われました。
宮沢賢治の「やまなし」を読んで、
作者がこの作品にこめた思いについて考え、
文章にまとめていきます。
「やまなし」は、「私」が
一人称視点で書かれた外枠と、
三人称の客観的な視点で書かれた
「五月」と「十二月」の二枚の幻灯という
額縁構造になっています。
まずは、「五月」と「十二月」に描かれている
イメージを対比してまとめて、
ワークシートに書き出しました。
「共通していることは、なんでしょう?」
「違うところは、なんでしょう?」
書いたものは、タブレットで写真を撮り、
Microsoftプログラム、Teamsで共有しました。
友達が書き出したワークシートを見て、
新しい考えが浮かび、自分のワークシートに
書き加えていました。
全員がTeamsで共有できた頃、
先生から次の問いかけがありました。
「それぞれの描写から読み取れたことを
もとにして、五月と十二月がそれぞれ
どんな世界が描かれていると感じたか、
自分の言葉にして考えてみましょう。
そして、宮沢賢治は、この作品を通して、
どんなことを伝えたかったのかも考えましょう。」
それまで、スムーズに動いていた
児童の鉛筆を持つ手が、途端に止まりました。
必死に、頭の中にある自分の考え、
思いを言葉にしようと考え始めたからです。
何度も書き直す児童もいました。
授業の最後は自分が感じたこと、
考えたことを発表しました。
発表した児童に、先生が
「どうして、そう感じたのか」と
問いかけていました。
児童が出した答えが正しいかどうかだけではなく、
その答えを導き出すまでの過程を大切にする。
これは国語に限らず、本校が大事にしている教育です。