お知らせ
2025/06/06
岡松 志穂梨 教諭
現在4年A組担任 学年主任 国語科
総合的な学びの時間 教科主任
賢明学院小学校 44期生
森内 謙太 教諭
現在6年B組担任 算数科
賢明学院小学校47期生
●自己紹介
森内 賢明学院小学校の森内です。今年度は初めて6年生でB組を担当しています。
司会 3年目で6年生か。早いね!
森内 そうですね。気が付けば。僕もびっくりですけど、嬉しいことに昨年担任した子たちを持ち上がって担任させていただけてすごく嬉しかったです。1年目で、右も左もわからない状態で過ごし、2年目でたくさんの経験を積んでから、6年生を持たせてもらえたことは僕にとって貴重な経験です。
岡松 賢明学院小学校の岡松です。今は4年A組の担任で国語を教えています。7年目なんですけど、初任時に1年生を持たせていただいて、1、1、2年生で担任しました。このまま小さな低学年を担当するのかと思いきや、そのまま3、4、6、そして4年生の担任になりました。自分が思い描いていた教師生活と現在の教師生活は少し違ったけど、新たな自分を見つけることができました。今は4年生で楽しい毎日を子どもたちと過ごしています。低学年と高学年で半分ずつを持たせてもらって、とても貴重な経験をさせてもらっています。
司会 今日はいろいろと聞いていこうと思いますが、何よりも賢明学院小学校出身ということで、出身者だからこそ語れる小学校の良さも思う存分話してほしいと思います。よろしくお願いします。
●小学校時代の一番の思い出
岡松 私は44期生ですが、本当に印象に残っているのは今も昔も変わらず行事の過酷さ…かな?笑
今の宿泊ってホテルで食事をしたり泊まったりしています。でも私たちのときは、キャンプで山に登ったり、川でアユを捕まえて食べたり、最後には無人島まで泳いだりして…。本当にアクティブ!こんなに真っ黒になるか?っていう焼けたくらいでした。今も昔も変わらず中学受験というものはあるけど、色々な行事に全力で取り組みました。
森内 僕らが子どもの頃は、あまり外に出ない世代ともいわれていたけど、賢明では結構たくさんの経験をさせてもらっていました。それくらい私学だからこそできる自由さがあったし、思い出に残ることもありました。
岡松 年を重ねても思い出に残っているよね。同級生とあっても臨海学校や修学旅行が話題が出るし、アイゼンで金剛山を登ったことも思い出に残っています。逆に今教師になって思ったのは、あのたくさんの行事をどのようにして実施して下さってたんだろって思います。笑
森内 今もいらっしゃいますしね。あと、僕は6年生の時の学習発表会が思い出に残っているかな。今でいう音楽会です。1・3・5年生は歌で、2・4年生は劇、6年生が幅があって年によって色々なことをしていました。僕は津軽三味線を使って演奏しました。担任の岡本先生も初めてだったので、子どもと先生の「やってみたい!」が重なって一緒に練習して頑張れたのはいい思い出です。
●今と昔での賢明学院小学校の違いや変化
岡松 昔は軍隊ではないけど、教室に戻るときも必ず2列に並んでから、1列ずつ並んで右側通行で帰っていました。昔と今では教育で求められることは変わってきています。逆に言えば、今の賢明の子たちはノーチャイムの中で時計を見て自主的に動いていて、賢いなと感じるところがある。昔は「びしっ!」「びしっ!」といった感じでした笑
今の子たちは、自分でなんでもやっていくというところは、過去の自分からしたらすごいと思いますね。
森内 厳しさの中にもいいところがあるし、自由さの中にもいいところがあるということですね。あえて言うなら時代のニーズに合わせています。今は自主性を大事にしたい教育を取り入れているし、当時は規律を大切にしていこうというような時代だった。時代に求められていることをしっかり取り入れてやっていることは今も昔も変わらない賢明の誇れるべきところだと思います。
●賢明学院小学校で教師になろうと思った理由
森内 正直、縁だなと思います。大学生のときに先生が向いているのかなと悩んでいたけれど、教育実習に行ってからやっぱり教師って素敵だと思いました。大学院も考えたけど、大学の先生に相談したら「私学どう?」と言われて、賢明の名前がありました。子どものときに通っていた学校に戻って教師になれるチャンスがあるんやと思って応募しました。
岡松 私は自分が4年生からの担任の先生が教師になろうと思ったきっかけです。当時、記憶に残っている先生って素敵だなと思います。子どもたちの人生に影響力のある先生になりたいと思い、教育学部に行きました。その時から母校に戻りたい気持ちがあり。そんな中で、教育実習で賢明に戻りました。やっぱり賢明の子たちの温かさをこの身に感じました。まだ教師でもない自分にも全力で向き合ってくれたことがとても嬉しかったです。担当した学年・クラスだけでなく、全児童が全力で受け入れてくれて優しさを感じた1か月でした。
司会 最終日めちゃくちゃ泣いてたよね!笑
岡松 会が開かれる雰囲気から泣いていました。笑
その時に賢明で先生をしたいと決意しましたね。
司会 溝本先生のクラスやったよね?たしか5年生やったかな?
岡松 そうです。賢明全体の温かさを感じました。
●教師として大切にしていること
森内 ぼくは面白い瞬間を見逃さないことを大切にしています。Interestingでもいいし、Funnyでもいいんです。子どもたちの日々の生活の中で、時や場所が上手に作用することで生まれる面白い瞬間があります。その瞬間を子どもたちに伝えて共有できたら、もっと毎日が楽しくなります。その瞬間を常に探し続けています。
子どもたちに伝えたいのは、普通のドアがあったとして、何の変哲もないドアと思うのではなくて、「このドアノブはどっち周りなのかな?」とか「引くのかな?」「押すのかな?」といったように、そういうところにも興味を持ってほしい。何もなかったり、何の面白みのないところでも発想さえ変えたら、やっぱり面白くなります。同じ世界にいても毎日が楽しいのって、しょうもないとかつまんないと思うのではなくて、自分の捉え方ひとつで世界の見え方は面白くなります。「じゃあそういう心を持ってもらうにはどうしたらいいか?」そう考えると、自分が一番実践するしかないと思います。もちろんこれは学問にも当てはまります。だからこそぼくはFunnyを集めていきたい。Funny コレクターでありたいです。
司会 Funnyコレクターいいね!
森内 日々の生活の中で集めたFunnyをみんなに提供していきたいです。
司会 僕たちは今Funnyをもらっているね(笑)
岡松 子どもたちに伝えるときは何かしらのエピソードを交えて話すようにしています。いかに子どもたちの中に記憶として残るかを考えていますね。例えば国語となると、「漢字の書き順ってなんで習っているんだろう?」というところから考えさせます。その時には、私の失敗エピソードを通して伝えます。朝の会や終わりの会、授業中でも自分のエピソードや集めてきたエピソード、テレビやニュースで得たエピソードを必ず交えて伝えるようにしています。淡々と指示しても残らりません。やっぱり子どもの記憶に残るように話をしています。そこから子どもたちの学びにつながればと思っています。
司会 2人のクラスに共通するのは、絶対に誰かが笑ってるけど、何よりも担任が笑っているよね。
岡松 私いつもなんですけど、どの学年持っても、自分のクラスの方が賑やかなんです!笑
司会 朝のモジュールから子どもたち全力よね。早口言葉も職員室まで聞こえるもん!
●『総合的な学びの時間』の研究について
岡松 実際にカリキュラムとにらめっこして、今のカリキュラムと今の時代に求められていることがあっているのかを調べました。「探究学習が本当に探究になっているのだろうか?」という根本に戻って考えています。教科書がない教科だからこそ、そもそも探究とは、というところから改めて考えて話しています。
森内 とにかく楽しいですよね。僕たちも探究をして新たな総合のチャレンジをしようと話しています。どこの研究会に行っても感じるのは、使う題材は賢明にしかなく、よそにはない行事や賢明の先生方の得意をもっと生かすと、よそにはできず、賢明だけにしかできない総合のカリキュラムが完成する。でも時代と共に求められる力が変わってくるからこそ、終わりがないです。だからこそ日々研究しています。
岡松 学習発表会のようなものをこれから実現したい思いもあります。総合で発表会をしようと思うなら、国語的な話も必要だし、何かを発表しようとなればエビデンスを集めてきて、その時には算数の力が必要だったりします。学びの集大成を総合で結びつけられるように考えています。
森内 ビジョンが共有できる話し合いを総合部会で常にできるということは、とにかくありがたいです。今の子たちには、何が必要なのだろう?というところも常に考え続けています。常に研究し続けて、賢明だけの教育を作り上げていきたいですね。
●なりたい教師像
岡松 いつまでも相談できる先生でありたいです。色々な学年を持てば色々なトラブルも必ずあります。その時に話してくれないことが一番悔いが残ります。「じゃあ話してくれるようにするにはどうしたらいいんだろう?」と考えてると、いつでもその子の見方でいることが大切だと思いました。私は今も大学の教授に相談することもあるからこそ、そんな先生になりたいです。今年は、昨年卒業した子がたくさん会いに来てくれて話してくれることが本当に嬉しいです。
森内 僕は正直まだ模索中です。その時の自分に足りていないものを見つけたときは、その足りていないものを持っている人を追いかけようと思っています。その時その時で変わってきますね。ただはっきり言えることは、一緒に持つ先生から学ぶことはたくさんあります。
司会 確かに先輩後輩関係なく、それは思うね。
森内 1年目はとにかく子どもや環境を見る観察眼がすごい奈良先生と出会えました。常に熱い心を持っていて、苦しかったりするときも逆境をチャンスに変えていく姿勢を学んだ1年でした。2年目は溝本先生から、細かなところを見たり、先々考えて動くことで、先を予測して最善手を打つ力を学びました。厳しさの中に優しさを入れたりして、子どもの成長の中で受け止めつつ、時にはちゃんと壁にもなり、妥協はしない。そんな姿勢を学びました。
岡松 確かに持つ先生で変わりますね。
私、1年目に1年生を阪井先生と持たせてもらいました。寄り添うことってここまで大切なんだと感じた1年間でした。本当にほめ上手で、気づきにくいところもほめていました。でも阪井先生は子どもだけでなく、1年目の私にも寄り添ってくれたことで今の私があります。そこで教師のすばらしさを改めて感じました。だからこそ、今は、子どもたちにも学年団にも寄り添う姿勢を大切にしています。今の相担任の先生にも今年1年間で「先生ってこんな素敵な仕事なんだ!」と実感してほしいです。
●カトリックの学びが今に生きること
森内 神様が見てくれているよ!っていう感覚ってとても大切だと今でも思いますね。人生の中でうまくいかないときや失敗したときは、特に支えになっています。「ちゃんと見てくれている人はいる!」「神様は横からではなく垂直から見てくれている!」という心を小学校の時に学び、その精神を持つことができて本当に良かったと思っています。
岡松 私も似ていて、聖書があるじゃないですか。私は幼稚園から今までキリスト教一色なんです。ずっとキリスト教の環境なので、聖書に触れることが本当に多いんです。実際に宗教の授業で読んでいた聖書の箇所は、私の人生に支えになっていました。「こういうときはこの箇所を読みましょう。」と聖書には書かれていて、その箇所を読むことで自分の支えになってくれています。そして、シスターにお会いできたら嬉しいですね。今でも小学生の時にシスターと撮った写真を大事にしています。私の人生の節々でカトリックの教えは生きて続いています。