2017/01/06
2017年1月6日(金)
飛ぶ鳥を落とす勢いの一年でありますように。
小さなよいことが起こり,良いことが連鎖する年でありますように。
皆様の健康とご多幸,ますますのご健勝をお祈りいたします。
一月は新年,四月は新年度,「新」しいという響きは、心を入れ替える不思議な響きがあると思いませんか。「検める」「改める」「革める」今までにないものが加わるとか,全く変化するとか新たになるというイメージには,始まる意味と,変わるという意味が含まれていると感じています。
正月,久々に仲間が集まって新年会を開きました。新年会だから,各自よい話を一つしようということになり,集ったそれぞれが昨年おこった良いことや,今年こんな良い年になるという希望を話し合いました。アメリカから,一時帰国し「初孫ができた,俺にそっくりだ」と有頂天になっている友人から,年の初めにちょっといい話を聞きました。
アメリカのスターバックスでは,見知らぬ人にコーヒーを一杯おごるという善意の連鎖が度々あるそうです。この行為はPay It Forwardと呼ばれ,時に何十時間あるいは数日も続く事があるといいます。
原型は,映画『Pay It Forward』の内容が具体的に実行されているという話です。米フロリダ州セントピーターズバーグにあるスターバックスで,客が自分の後に来店した別の客にコーヒーをおごる行為から始まったといいます。この連鎖は午後6時ごろまで開店から約11時間にわたって続き,ごちそうされたコーヒーは,457杯に達しました。これはニュースで「善意の連鎖」11時間続くと放映されたそうです。この話を聞いて,ちょっとした幸せを貰った気になりました。
Pay It Forwardのきっかけは,ある女性客でした。ベイ・ニュース9の情報では,20日の朝7時に60歳代くらいの女性客が,セントピーターズバーグ店のドライブスルーで自分のコーヒーを買った後,後ろの車で待っている見知らぬ他人にキャラメルマキアートをオーダー。次の車に乗っていた客のコーヒー代を支払っていったのが始まりだったようです。
そのプレゼントを受け取った人が,また見知らぬ他人へとコーヒーをおごるという形で繰り返し,そしてまたその人が後ろの誰かにおごる。そんな善意の連鎖が続いたそうです。
一時的に始まったこの連鎖はいったん途切れ,終わったかと思われたこの行為はまた次の日から始まり,善意を繰り返し,今もしばしば復活し,何回も中断はするが,始まれば数時間あるいは数日間続くといいます。こんな素敵な連鎖の輪が2017年世界中に広まってほしい。賢明の子どもたちが発信してくれたらと願います。
アメリカのスターバックスのドライブスルーのメニューには『善意を受け取った人がそれを継承』とあるそうです。
愛、親切、善意は、ほかの人の心の中の氷を溶かし、それが向けられた人からのお返しの行動をもたらすだろう。愛は万能の溶剤である。
ジョセフ・マーフィー
(20世紀米国の教育家・牧師、イギリス出身、1898~1981)
学校法人賢明学院 学院長 中原 道夫