2018/01/11

三学期が始まった。一年間の締めくくりの時だ。昨年四月から始まった一年が完成の時を迎えると共に，受験開始の時でもある。私の受験初体験は，中学受験であった。当日試験会場に入って，見知らぬ人たちの中の一人となって，試験を受けた光景を今でも覚えている。試験会場の右側から二列目，前から二番目の席が私の受験番号91番の席だった。国語の試験には，漢字の熟語問題が出題されていた。それは前日に勉強したのと同じ熟語問題であったので，思わずその一つの問題で受かったと思い込んだものだ。

大学受験では，得意の日本史ですらすらと解いていくうちに，マークシートの回答欄があまり，シートへの記載がずれているのに気付いて，必死になって消し，やり直した苦い体験がある。頭の中が真っ白になるとは，あのような体験の事を表しているのだろう。得意とするものを失敗した時の，何ともかとも表現できない焦りと絶望感は，思い出すと今でも背筋が凍りつく。

さて，賢明学院の子どもたちは，この三学期をどのように過ごしてくれるのだろうか。一年の締めくくりが１２月であるなら，年度の締めくくりはこの三学期だ。この学期の事を例えて「一月は行ってしまう。二月は逃げてしまう。三月は去ってしまう」だから特に心配りをして大切にと，先輩から戒められたものだ。

時は，人生経験の原点だと思う。今を『THE　BEST』の精神で過ごしてほしい。

The worst is not, So long as we can say, ‘This is the worst.’

William Shakespeare

「これが最悪だ」などと言えるうちは，まだ最悪ではない。

ウィリアム・シェイクスピア（1564年～1616年）

生誕　1564年4月26日（洗礼日）

帰天　1616年4月23日（グレゴリオ暦5月3日）

英国の劇作家，詩人。英国ルネサンス演劇を代表する人物。

出生地はストラトフォード・アポン・エイヴォンで，1585年前後にロンドンに進出し，1592年には新進の劇作家として活躍した。ロンドンへ進出したのち，演劇の世界に身を置くようになる。俳優として活動する。次第に脚本を書くようになり，名声を得たシェイクスピアは多くの戯曲を執筆。その卓越した人間の心理描写により，最も優れた英文学の作家と言われる。

最悪の状態を迎えないようにするためには，時間をどのように使うか，また毎日をどのように過ごすかではないだろうか。いかなる結果も受け入れる事の出来る精神力は，この時間の過ごし方，あるいは使い方に，鍵があるのではないだろうか。

皆さん，この一年を，良い年・良い時間でお過ごしください。どれほど”高価な時計”でも，刻む時間は誰にでも平等で同じであり，またどんなに偉い人でも，一時間は他の人と変わらないで一緒である。

全ての人に平等に与えられている時間をどのように過ごすかで，結果は大きく変わることは万人が知っている。しかし，時間を有効に使いこなせないのは，なぜなのだろうか。

2018年はこんな記念の年です

1768.12.19   マリー・リヴィエ生誕，受洗                          250周年

1838.  2. 3     マリー・リヴィエ帰天                                 180周年

1948. 6.26    カナダアメリカ宣教姉妹会来日                         70周年

1948.11.21   聖母奉献修道会日本地区創立                            70周年

1978. 9      　同窓会リヴィエ会設立　　　　　　　　　　　　　 40周年

1983. 5      　おつけ物デー発足　　　　　　　　　　　　　　　 35周年

学校法人賢明学院　学院長　中原 道夫