優しい心を育むカトリック教育

2018/04/25

将来の夢

賢明学院の入学式シーズンは,4月6日の小学校に始まり,中学・高等学校,幼稚園と続き,15日の通信課程の入学式で終わった。それぞれの入学式には趣があり,賢明生に相応しい生徒が入学してくれた。希望と夢を携えた新入生の瞳は,キラキラと輝いている。この学院で3年間を過ごす生徒もいれば,これからの15年間を賢明学院で過ごす園児もいる。

 

この子たちのこれからの人生は,どのように変革していくのだろうか。 先日,今年誕生した子どもたちの平均寿命は100歳になるという記事を読んだ。人生50年と言われた室町時代と比較すると,その頃生きていた人たちの倍の人生を歩む事になる。学院では,長い人生の軸となる教育をしなければと,決意を新たにした。

 

私の子どもの頃と比較しても,世の中の機械化とAIの進歩によって,社会の構造は大きく様変わりしていると言える。これから一体いくつの職業が亡くなり,いくつの新しい職業が生まれてくるのだろうか。こう思った私は,第11回「小学生『夢をかなえる』作文コンクール」の応募作品より,集計の結果を調べてみた。案外変わらないという気もしたが,中にユーチューバ―という職業が目についた。その一方,政治家になりたい子どもはいなくなったんだなと思った。私が子どもだった頃は,総理大臣やプロ野球の選手・電車の運転手・パイロット・CA(スチュアーデス)等が上位だったと,記憶している。

 

 

変革の時代にこそ,自分の夢や将来への希望を持つ子どもたちを育てていきたいと考える。職業・仕事に,上下はない。自分がしてみたい事に気付き,なりたい職業を見つけて欲しいと願っている。収入面だけに気をとられる事なく,人の為になくてはならない仕事をする人に,この子たちは育って欲しいと思う。それにしても男子のなりたい職業に教師が入っていないのは,寂しい。

 

『これから期待される社員像は,変化に挑戦しうる人である』 これは,その仕事ぶりから土光タービンと呼ばれた,第四代経団連会長 土光敏夫氏の言葉だ。今まさに,変化に対応しうる人にならなければならない時代が来ている。大学入試制度が変わる,指導要領が変わる,新しい教科が誕生する。これらの変革に,大騒ぎをする必要はないだろう。少し以前から,円も変動相場制になった。消費税も誕生した。予約はウェブでするようになった。電話よりメールの時代になった。各自の差はあっても人間には対応力が備わっているものだ。

この対応力を信じて,子どもたちを育てていきたい。

 

2017年度 「将来なりたい職業」ランキングトップ10

※第11回「小学生『夢をかなえる』作文コンクール」応募作品より集計

 応募期間:201751日~1031日 応募作品数:3,974点(男子児童:1,857/女子児童:2,117点)

 

学校法人賢明学院 学院長 中原 道夫