優しい心を育むカトリック教育

2018/10/27

アンティラガマにて

 

戦争を知らない私たちが,戦争の悲惨さを伝え,先人が語り伝えてくださった平和の尊さを子どもたちに伝えていかなければならない。

 

大きな使命を担った担任と,六年生は笑顔で沖縄に旅立った。

 

小雨がやんだ,アンティラガマの慰霊碑の前にたたずんだ児童が,その時その場で心に響いたことを誓いとして残しました。静寂に囲まれたガマの前での平和の誓いを,今度は私たち大人が心にとめ,平和を建設しなければならないのだと感じます。

 

 

「平和 の 誓い」

 

賢明学院小学校 宮武  夏央

 

私は毎日,当たり前のようにご飯を食べ,学校に通い,仲間と共に過ごしています。

毎日が楽しく幸せに,そして平和に過ごしています。

 

今から73年前,そんな当たり前が当たり前ではなくなりました。

沖縄がアメリカ軍によって火の海となったからです。

人々はさけび,悲しみ,誰もが「平和」を求めていました。そんな人々の苦しみの象徴とされているのが「ガマ」という存在です。

ガマにはたくさんの人々が避難し,共に手を取り合って過ごしていくはずだった大切な人,大切な家族の尊い命が奪われました。

 

私たちはピース大阪で防空壕を体験しました。

とても怖くて手が震え声すら出ませんでした。

そんな日々を沖縄の人々は送ってきたのです。

 

でも,今沖縄は青い空,青い海,優しい緑の自然に囲まれています。

これは沖縄の方々が平和な日常を求め,最後まで諦めなかったからです。

 

私は争いのほとんどは友達同士,家族内でのけんかがほとんどしめていることを学びました。

互いを認め合って,人種・宗教を越えて、

いつか「平和」な日常が送ることができるように,

一人一人が共に手を取り合って戦争のない未来を作っていくことをここに誓います。

 

2018年10月17日

 

学校法人賢明学院 学院長 中原 道夫