優しい心を育むカトリック教育

2020/01/08

あけのはる【明けの春】

新しい年が始まると,ついついカレンダーをめくりながら,連休を確かめる習慣がある。これは,子どもの頃からの習慣だ。幼い頃はカレンダーを見て,数字が赤く記されている日は学校が休みになることに,期待と夢を膨らませていたものだ。今では振り替え休日は当然だが,当時は振り替え休日の制度はなく,祝日が日曜日と重なっていると,呪いに近いような残念な思いをしたことを思い出す。

 

 

今年は,オリンピックが開催されるので,1964年(昭和39年)「東京オリンピック」が開催された年の祝日と比べて見た。現在と比べると祝日は少なかった。少なかったからこそ,子ども心には,休みの日に対する期待がふくらんだのだろう。当然,土曜日は午前中授業があった。「東京オリンピック1964年」の祝日を調べてみると,1月1日元日 1月15日成人の日 3月20日春分の日 4月29日天皇誕生日 5月3日憲法記念日 5月5日こどもの日 9月23日秋分の日 11月3日文化の日 11月23日勤労感謝の日 の9日間だった。しかし2020年の祝日は,16日にまで拡大している。

 

 

データブック国際労働比較(労働政策研究・研修機構、2018年)によると,イギリスの8日,ドイツの7日,フランスの8日,イタリアの10日などと比較しても多い日数だ。いつの間にか、日本は休日大国になってしまっているのだと気が付いた。

 

さて,土曜日が休日であることを前提とすると,今年は何日休めるのだろうか。子どもの頃に戻って期待を込めてカレンダーをめくってみた。新しいカレンダーの1月には成人の日(1月13日月曜日)があり,例年通り3連休。2月の天皇誕生日(23日)は日曜日なので,24日月曜日が振替休日となり,この月も3連休に。そして3月も春分の日(20日金曜日)のおかげで,3連休となる。

 

5月のゴールデンウィークは,2日の土曜日から,憲法記念日(3日日曜日)の振替休日(6日水曜日)までの5連休となっている。しかし昨年の10連休を思い出すと,激減した気分になってくる。

 

7月はOLYMPIC開催に合わせ,開会式前日に海の日(23日木曜日),そして開会式当日にはスポーツの日(24日金曜日)が移行されたため,4連休となる。8月の閉会式翌日の10日月曜日には,山の日が移行してきたため,ここは3連休になっている。

 

9月のシルバーウィークは,敬老の日(21日月曜日),秋分の日(22日火曜日)が続いて4連休。

 

11月には,勤労感謝の日(23日月曜日)による,今年最後の3連休がある。

 

今年は,OLIMPICの影響で移された祝日があるので,3連休が5回・4連休が2回・5連休が1回となった。しかし,6月・10月・12月のカレンダーには,祝日がない。10月の「体育の日」は「スポーツの日」に変わり,2020年に限り7月に移行されているので,10月の祝日はなくなっている。期待していた12月の平成の日は,「二重権威」などを懸念する声もあることから祝日になる予定はなく,12月23日は平日となっている。

 

さて,今年の祝日には何をするのか,思いめぐらすだけで楽しいものだ。カレンダーを眺めるだけで,夢が広がる,なんとも穏やかな新年の始まりである。

 

「新しい年には、小さなことでいいから、一つずつ自分に課してゆくものを作り、守ってゆこう。

それが『自分らしさ』というものをつくってゆく近道ではないだろうか」

 

Sr渡辺和子 (わたなべ かずこ)

生誕  1927211

帰天  20161230

 

学校法人賢明学院 学院長 中原 道夫