優しい心を育むカトリック教育

2018/03/17

中学校課程修了式 式辞

今日,中学校課程の修了式が行われました。

本校は中高一貫ですから,卒業式とは呼びません。

また,いつものように式辞を載せます。

 

50期70名の皆さん,中学校課程修了おめでとうございます。

保護者の皆様もお子様の中学校課程修了,おめでとうございます。ここまで成長され義務教育終了という節目を迎えられたお子様の姿をご覧になって感無量の想いではないでしょうか。

また,ご来賓として,霞ヶ丘自治会長富士松様,奉献会木村様,3年生2年生の理事の皆様、この喜びの場にご臨席賜り,心から感謝申し上げます。今後とも,ご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。

さて,中学3年生の皆さん、今年は平昌で冬季オリンピック,パラリンピックが開かれました。きっと皆さんは,そのことをいつまでも覚えているでしょう。私も高校卒業した年に,札幌でオリンピックが開かれたことを今でもよく覚えています。

多くの人はテレビで観戦し,応援したと思います。特に今回はメダルラッシュに日本中が沸き立ちました。

私はオリンピックを観戦,応援しながらいろんなことを考えることができました。

先月発行されたBULLETINにもオリンピックのことを書きました。そこに書いたメッセージをすでに読んでくれた人もいるかもしれません。

昨日,スノーボードのバンクドスラロームで成田緑夢選手が金メダルを取ったことを知っているでしょう。この種目は3本滑って一番良いタイムで競う競技ですが,成田選手は2本目でトップに立っていました。しかし,3本目も果敢にチャレンジしてタイムを伸ばし,金メダルに輝きました。

これは,皆さんが賢明学院で身に着けたTHE BESTの精神につながるものです。これくらいでいいだろうではなく,失敗を恐れずチャレンジし,最善の努力をして最上を目指すことです。

それで思い出すのは,スノーボード,男子ハーフパイプの銀メダリスト,平野歩夢選手のことです。彼も2本目でトップに立ち,3本目もさらに上を目指して果敢に挑戦しました。結果は銀メダルでしたが,成田選手と同じ拍手を送りたいと思っています。

高校の卒業証書授与式でも,結果だけにとらわれず,その結果に至る背景を見ることのできる人間になってほしい,プロセスを想像できる人間になってほしいと話しました。

人間の社会は結果だけを見ることが多いかもしれません。成績や実績,業績,合格,不合格,もちろんそれを否定する気はありません。

しかし,その背景を見ることのできる人間になってほしい,プロセスを想像できる人間になってほしいのです。何故,私がそのように願うかと言うと,神様は私たちの行動のプロセスをすべてご覧になり,それを見守ってくださっているからです。思うような結果が出ず私たちが落ち込んでいる時にも,あなたは本当に頑張ったねと労ってくださるからです。

まず,自分の歩み,プロセスを評価できる人間になりなさい。結果は大切にしてほしい。しかし,それだけにとらわれてほしくありません。

そして,隣人の背景,プロセスが見える人間になってほしいです。

今日,私たちが胸につけているこの美しい花が,私たちの手に届くまでにどれだけの人の手に寄ったかを考えるだけでも見えるものがあります。

最後に,皆さんの中には今日でキリスト教の世界と触れるのが最後になる人もいるかもしれません。皆さんの心に一つでもイエス・キリストの教え,創立者マリー・リヴィエの言葉が残り,人生の道しるべになるならうれしいです。

50期の皆さん,賢明学院中学校で学んだ者として誇りをもって次のステージへ進みなさい。

自分たちが「地の塩,世の光」であることを忘れずに日々過ごしなさい。

皆さんのこれからの生活が愛と希望に溢れ,充実した毎日となることを祈り願って,私の式辞とします。

 

 

 

午後からは,通信制課程の年度修了式と2月3月の誕生月の祈りがありました。

通信制の生徒は一足早く春休みに入りました。

生活のリズムを崩さぬよう,次年度の準備をしっかりしてほしいです。