優しい心を育むカトリック教育

2022/03/22

年度終了式

今日、年度終了式が放送で行われました。通信制は一足早く19日にありました。

1年があっという間に過ぎたという感じですが、やはり生徒の顔を見ずに話すというのは寂しいものです。

その点、通信制は対面でできたのでよかったです。内容は少し違いますが、両方とも1年の振り返りと私からの「贈る言葉」を伝えました。

今日はこんな話をしました。

 

2021年度の修了式を迎えました。振り返ればこの1年も新型コロナウイルスに翻弄された1年でした。昨年度はできなかった体育大会、秋麗祭、クリスマスタブローは実施できましたが、保護者や一般の皆さんには公開できない制限されたものでした。また、中止せざるを得なかった行事もありました。特に3学期になれば感染も収束するのではないかと考えていたのに、逆にオミクロン株の大流行のため中止した中2の研修旅行、高2のコーラスコンクールを実施できなかったのは本当に残念でした。

高2の北海道研修旅行と中3の八重山諸島研修旅行は実施できました。両方ともその土地に行かなれば見ることができない自然の美しさに感動した人も多かった思います。また、文化や歴史、人々の生活を通しての学びもありました。学校生活のハイライトとして一番の想い出にしてくれた人も多いでしょう。

コロナは私たちに大きな禍をもたらしましたが、それを通して学んだこともありました。例えば、インフルエンザの対策です。インフルエンザの感染者は昨年に続きほとんどいない状況です。コロナ対策のために私たちがやっているマスク着用、手洗い、消毒によってここまで封じ込めることができたのです。これはコロナが終息しても続ける意味があると感じました。こう考えると私たちは困難の中にあってもそれを克服する力を持っているし、新しい発見をする力も持っています。そんな力を信じてこれからもやっていきたいものです。

さて、すでにKENMEI infoでお知らせしたように、私はこの3月で校長を退任します。皆さん一人ひとりとゆっくり話をする機会はありませんでしたが、多くの生徒がいつも私に気持ちの良い挨拶をしてくれました。7年前に校長になった時、生徒の皆さんに「日本一気持ちの良い挨拶のできる学校になろう」と呼びかけました。この2年間、コロナ禍のために全校朝礼もなくなり、できたとしても放送でしたからこの呼びかけをすることが減りました。でも、この7年間で皆さんは私の期待に応える挨拶をしてくれるようになりました。ですから、別れの言葉としてもう一度「日本一気持ちの良い挨拶のできる学校になろう」と皆さんに呼びかけます。

もう一つ、話したいことがあります。個人的な話になりますが、私には4人の子どもがいます。全員が30代40代の大人ですが、その子たちを育てる中で子どもたちに言い続けたことがあります。皆さんもお父さんお母さんから、人に親切にしなさい、人に迷惑をかけたら駄目よ、嘘をついてはいけませんとか言われ続けたことがあると思います。私が子どもたちに言い続けた言葉は、「心を磨きなさい」ということです。おそらく幼かった時にはそれがどういう意味なのか、どうすれば心が磨けるのか分からなかったと思います。一つだけ具体的なことを言ったのは、学校で掃除はさぼらないでやりなさいでした。「心を磨きなさい」を皆さんにも別れの言葉として贈ります。それがどういう意味なのか、一人ひとりが考えてください。その答えを自分で見つけ出して、どうぞ実行してください。

4月からの新しい校長先生は、関西学院高等部から来られる石森圭一先生です。石森先生は関西学院でも校長を経験された先生です。明日から本校に来られますので、クラブの人たちは早々とお目にかかるかもしれません。それと、先ほどから「別れの言葉」と言っていますが、私は週に1回だけ木曜日に学校へ来ます。ですから、また皆さんと会うことはあると思います。どうぞ、気持ちの良い挨拶をしてください。

最後に、昨年と同じく保護者対象の「年度末報告会」ができませんでした。その時に配布する予定だった学校評価に基づいたPDCAのプリントをKENMEI infoで配布します。生徒の皆さんにも見てほしいですが、保護者の方にも必ず見せてください。そのプリントでも分かるように、今年もアンケート評価が上がり、ほとんどの項目で目標値に近付いています。つまり、皆さんがどんどん賢明生らしい賢明生になっているということです。本当にうれしく感じています。

では、皆さんがこれからも健康で学校生活が充実したものになることを祈り願って私の話は終わります。