優しい心を育むカトリック教育

2019/11/07

死者の月

キリスト教の暦では11月を「死者の月」としています。

カトリック教会では,1日が「諸聖人の日」で全ての聖人が記念され,翌日が「死者の日」として亡くなられたすべての人に祈りが捧げられます。

プロテスタント教会では,11月の第1日曜日が「聖徒の日」とされています。

本校でも,21日の創立記念ミサの中で1年間の物故者のために祈ります。

 

今日,私が死者の月に関連したことを書こうと思ったのは,この3日にあった高校同窓会で30名近い物故者のために黙祷を捧げたからです。

学年全体で450名でしたから30名が多いのかどうか分かりませんが,この同窓会の代表世話人をしてくれることになっていた大変親しい友人が6月に亡くなったのはとてもショックでした。

親しい友だちが亡くなった最初は20代後半でした。信じられない思いで葬儀に参列したのを覚えています。

同年齢の友人の訃報が60歳頃から届くようになりました。

最後まで人のために働いて逝った友,激務の中で癌のために亡くなった友,検査入院のつもりがそのままま帰らぬ人となった友,そして今回,同窓会のために準備してくれたのにそれを待たずに逝った友,その一人ひとりとは沢山の想い出があり,それを語り出すと切りがありません。

教会は死が終わりでなく神のみもとに帰り,新たないのちの始まりであると教えています。

私は若い頃死が恐ろしく,それが虚無の入り口としか思えませでした。

今はこの歳となり死が身近になったこともあるのか,神のみもとに帰ることだと素直に思えるようになりました。

しかし,教会は故人が罪の汚れから清められ、神のみもとで永遠の幸福にあずかることができるように祈ることも勧めています。

私も11月の間,神のみもとに帰った同級生たちのために祈りたいと思っています。