優しい心を育むカトリック教育

2017/08/15

聖母の被昇天

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日本の社会では「盆と正月」という言葉があるように,この二つがお休みの象徴です。

でも,カトリック教会にとって,8月15日は「聖母の被昇天」という聖母マリアの大きなお祝い日です。

多くのカトリック学校はご家族と休みを合わすために,この時期を登校禁止期間にしています。しかし,それは「お盆休み」ではないのです。

 

「聖母の被昇天」とは「聖母マリアが地上の生涯の終わりに体も魂もろとも天に上げられた」とカトリック教会は説明し,聖母マリアが栄光につつまれて天国へ上げられたことを祝います。

実は,聖書にはマリアの生涯の終わりがどうだったか書かれていません。

しかし,キリスト信者はその生涯の終わりが祝福に満ちたものだと信じてきました。

そして,旧約聖書で言えばエリヤのような生涯の終わり方(列王記2:11)をしたと考え,「天に上げられた」と表現するようになりました。

「聖母の被昇天」はマリアが神の母として選ばれ,死後においてもキリストの復活の恵みを受け,新しいいのちに生きるようにされたことを表しています。

 

半面,マリアだけが特別な存在だと主張しているのではありません。

キリストによる救いの完成の姿を,マリアの生涯が前もって表しているのです。

マリアは私たちの一員であり,だからこそ私たちの希望の星です。

つまり,私たちもマリアと同じように神の愛と栄光に包まれる日があることを予告しています。

そう,聖母マリアはキリストによる救いのトップバッターとして天に上げられたのです。

 

ちなみに8月15日は1549年にフランシスコ・ザビエルが日本に上陸した日でもあります。

ザビエルは「聖母の被昇天」の祝日に日本に着いたことをたいそう喜び,聖母マリアのご加護を強く感じたと伝えられています。