優しい心を育むカトリック教育

2018/10/11

通信制課程後期始業式

2学期になってからブログの更新が減ってしまいました。

月の半分は更新していましたので,全国の校長ブログで一番更新回数が多い一人だと自負していましたが,態勢を立て直せねばというところでしょうか。

先週は学院の初任者研修の講師に始まり,保護者対象の聖書講座,三重県のカトリック学校の高3修養会指導,近畿カトリック学校養成塾の担当と,毎日話をさせていただく機会がありました。

中でも修養会は3年ぶりに呼んでいただいたのですが,丸一日6コマの講話を担当しましたので流石に疲れました。

女子校最後の学年でしたが,とても反応がよく何か心に残るものがあればと思いました。

 

そんな中,6日には通信制課程後期始業式がありました。

私は本庶佑教授のノーベル医学・生理学賞受賞を取り上げて,こんな話をしました。

「前期の終業式で奉仕することについて話しましたが,後期始業式まで家での手伝いをすることができましたか。さて,ノーベル医学・生理学賞を京都大学の本庶佑教授が受賞したことが話題になっています。何が評価されたかと言うと,免疫の働きにブレーキをかけるたんぱく質『PD-1』を発見し、このブレーキを取り除くことでがん細胞を攻撃する新しいタイプの『がん免疫療法』の開発に結びつけた功績です。本庶先生は若い人たちにこんなエールを送っています。『研究者になるということにおいていちばん重要なのは、何か知りたいと思うこと、不思議だなと思う心を大切にすること。教科書に書いてあることを信じない。常に疑いを持って、本当はどうなってるんだ、という心を大切にする。つまり、自分の目でものを見る。そして納得する。』教科書に書いていることを信じるなと言われると学校の先生は困りますが,それは自分の目でものを見,自分で考え,納得することの大切さをおっしゃっているのだと思います。もう一つ,私が心に残ったのは,自分の研究が人の役に立つように必死の努力をされたことです。自分の研究ががん治療に役立つのではないかと,製薬会社をいくつ回っても全く相手にされなかったそうです。しかし,あきらめずに粘り強く交渉を続け,やっと『オプジーボ』という薬が作れたそうです。これも人を助けたい,人に奉仕したい気持ちの表れだと思います。」