優しい心を育むカトリック教育

2017/03/25

通信制課程C日程入試

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今日は通信制課程,最後の入学試験。

通信制を昨年の4月から始めて,早1年が経ちました。

すでにブログにも書きましたが,4日には最初の卒業証書授与式があり,3名が巣立っていきました。

それぞれが志望大学に合格し,その想いを綴った答辞が23日付の学院長ブログに取り上げられています。

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私も通信制課程に対する想いを,全国通信制高等学校長会,42号会報に次のように書きました。

「初年度は通信制課程開設の認知度も低く、生徒募集は難しいだろうと考えていましたが、現実は確かに厳しいものでした。学則定員240名に対して、スタート時は5名の生徒でした。おそらく全国で一番小さな通信制高校の誕生です。5名に対して7名の専属教職員ですから、私学の経営としては問題です。しかし、私たちは創立者の心を実践するために通信制を開設したのですから、軌道に乗るまでは採算度外視の覚悟をしていました。

 転入の生徒たちが少しずつ増え、現在20名が在籍です。これだけの少人数ですから、生徒一人一人に目が届き、生徒たちも学年を超えて親しくなっていきました。通信制課程を始めたことによって、本校の全日制課程で様々な事情のために勉学を続けられない生徒が、転籍することができるようになりました。今まではやむなく転校せざるを得なかった生徒にとって、これは大きな朗報でした。

 私は中学校、高等学校全日制課程、通信制課程の校長として、正直激務ですが、通信制を始めたことはカトリック教育の実践であり、本校の教育理念の実現だと強く感じています。機会があるごとに、全国のカトリック学校に通信制を始めませんかと呼びかけますが、現実はそう簡単にはいかないでしょう。しかし、『人間一人ひとりと誠実に向き合い,優しく包み込み,人々の人生を支え,希望となる心のあたたかさをもつ教育』というカトリック教育の根幹をこれほど発揮できる場は、通信制課程しかないと思っています。」