優しい心を育むカトリック教育

2022/01/08

3学期始業式

明けましておめでとうございます。今年は新年のご挨拶もずいぶん遅くなりました。

昨日、放送で3学期始業式がありました。私は次のような話をしました。

 

明けましておめでとうございます。皆さんはどんな冬休みを過ごしましたか。受験生である高3、中3の人は勉強を頑張ったことでしょう。昨年の冬休みはクラブ活動も制限されましたが、今年は遠征や合宿をしたクラブもありました。やっとこれで平常に戻っていけるかと思っていたところに、オミクロン株の感染が広がっています。もう一度、感染防止のために気を引き締めて、マスク着用・検温・消毒・手洗い・換気をしっかり実行してほしいです。そして,発熱などの症状がある時は、無理して学校に来ないことを徹底してほしいです。

さて、2学期の終業式では古墳の話をしました。関心のない人もいたでしょうが、明日香村へ行ってみようと思ってくれた人がいるならうれしいです。この冬休みに、ピラミッドに関するテレビ番組を見ました。ピラミッドも古墳と同じくお墓です。エジプトのキザには三大ピラミッドがあり、最大のものはクフ王の墓と言われています。今から4千年以上前に造られたものであり、日本で言うなら縄文時代に造られたのです。高さが140mもあり、こんな巨大なものをどんな工法で造ったか、まさに世界の不思議でした。今の研究では土台を作った後、斜めの道を造ってそこを通って巨大な石を積み上げたらしいです。以前に同じような番組を見た時に驚いたのは、ピラミッド建設は何万人もの奴隷が酷使されて造られたものと思っていましたが、発掘調査などでそうではないと分かったことです。労働者はちゃんとした住居があり、栄養豊富な食べ物もあり、決して強制労働ではないということです。

それにしてもピラミッドにしろ古墳にしろ、こんな大きな墓を作ることができたのは権力を持った人たちでした。でも、庶民も小さいながらも墓に埋葬された歴史は、日本でも縄文時代から発掘調査で分かっています。死者に対する畏敬、死後の世界への希望、未知なる世界への不安、それらを人間は時代や地域を超えて持ち続けてきたのでしょう。そして、死に対する明確な答えを宗教は打ち出しています。キリスト教でも死が私たちの人生の終わりでないこと、それはキリストの復活が死を打ち負かし、私たちも永遠の命が約束されていると教えています。年末に両親の墓参りに行きましたが、今は神の国で私たち家族を見守ってくれていると思いました。それと私の人生があと何年間かは分かりませんが、この墓に入る日が来るんだと思いました。若い頃はそんな実感はありませんでしたが、それだけ私が年を重ねたということでしょう。

最後に私の今年の抱負は「ボーっと生きない」ということです。皆さんもNHKの「チコちゃんに叱られる!」を見たことがあると思います。正解が答えられないとチコちゃんに「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と叱られます。私の「ボーっと生きない」は言葉通りの意味ですが、時間を有効に使いたいという気持ちです。その意味で皆さんもボーっと毎日を過ごさない1年間にしてほしいです。