優しい心を育むカトリック教育

2021/12/23

BULLETIN 12月号 「Kenmei Christmas Tableaux 2021」

今日23日に「クリスマスタブロー」が、午前午後の2回公演で行われました。その感動の余韻が残る中でこの原稿を書いています。昨年はコロナ禍のために中止しました。今年も2回公演でしたが一般公開をせずに生徒を2回に分け、出演者の保護者だけにお声掛けしました。今までのタブローと違ったところは、昨年練習を始めていたのに中止を決めた現中学2年生が午後の部で聖歌隊を担当してくれたことです。2年がかりになったので大変な面もあったでしょうが、終ってからの記念撮影ですてきな笑顔を見せてくれました。達成感あふれる笑顔でした。2015年から始めたタブローで、聖歌隊を経験しない学年があるのは残念だと言う思いがありました。午前の部は例年通り中学1年生が聖歌隊を担当し、どちらの学年も天使の歌声を聞かせてくれました。

もう一つ違ったことはこれも昨年の中止が影響したのか、キャスト、スタッフの希望者が多く一部がダブルキャストになったことです。このクリスマスタブローは出演者のセリフはなく、ESSによる英語の聖書朗読とカトリック研究会によるナレーションで進められていきます。そこに聖歌隊、ソリストの歌と楽器演奏が入り、音楽に満ちた祈りの集いです。楽器は毎年変わります。今年はピアノを基調にフルート、パーカッション、ギター、サックス、ユーフォニウム、ハンドベルと多彩でした。参加者全員での合唱はなく聖歌隊もマスクをして歌い、コロナの感染症対策も細心の注意を払いました。例年のように期末考査が終わってからタブローの練習に入りました。この短時間でここまで完成させるために、どれだけの時間をキャストやスタッフそして先生たちが使ってくれたかと思うと感謝の気持ちでいっぱいです。

私は始まる前に次のような話をしました。

賢明学院に来るまでのクリスマスはどんな日でしたか。クリスマスケーキを食べ、サンタさんにプレゼントをもらい、パーティーでご馳走を食べる日だったかもしれません。イエス・キリストの誕生日は知っていたと思います。でも、その深い意味、また最初のクリスマスがどのようなものだったかは知らなかったかもしれません。キリスト教ではその誕生を救い主の誕生と信じています。でも救い主と言ってもよく分からないでしょう、ユダヤの民は救い主を待ち望んでいました。でも、彼らが待ち望んでいたのは力を持った強い救い主でした。具体的に言うと、当時自分たちを支配していたローマ帝国をやっつけてくれる救い主です。キリストは王として立派な宮殿で救い主と生まれたわけではありません。馬小屋で生まれました。最も貧しい者として生まれたのです。それは私たちが最も貧しい人、助けを必要としている人に目を向けることを教えてくれているのです。毎日、その人たちを意識するのは無理かもしれません。でも、今日このタブローを通して一人ひとりが暖かい愛の心を持つことができればと願います。

その心の表れとして今年もお米一握り運動に多くの人が協力してくれました。また、昨日の朝と公演後に呼び掛けた193(いくみ)募金は56,776円集まりました。ご協力に感謝いたします。

最後になりましたが、よいクリスマスと新年をお迎えください。