優しい心を育むカトリック教育

2018/04/28

BULLETIN 4月号 「新入生を迎えて」

4月も早くも月末となり,ゴールデンウィークを迎えようとしています。生徒一人ひとりも新たな気持ちで,この新しい学年をスタートしたと思います。私も新年度を決意新たに迎えております。どうぞ,保護者の皆様のご理解,ご協力を賜りますようにお願いいたします。次ページに2018年度の教育目標を掲げました。昨年からPDCAのPDの形でお示ししています。この目標に向かって教職員が一丸となってこの1年間教育に取り組みます。

さて,4月は新入生を対象とした行事が続きます。まず,高校Ⅰ年生のHR合宿が12~14日,神戸フルーツ・フラワーパークでありました。中学1年生は15~17日に例年の休暇村近江八幡でありました。私は両方とも2日目3日目に同行しました。そして,通信制課程は26日に学年全体の交流会がハーベストの丘でありました。

高Ⅰの神戸フルーツ・フラワーパークは昨年から利用していますが,広々とした園内にホテルや道の駅,多目的広場などがあり,合宿にふさわしい施設です。私が行った時には集団行動と校歌練習にクラスで分かれて取り組んでいました。集団行動は体育委員を中心にクラスで内容を決め,練習していました。声を出して列を整え行進の練習を繰り返し、クラスのカラーを出そうと一生懸命です。校歌練習はどのクラスも習いたてとは思えないほど,大きな声で歌っていました。午後からは校歌練習の発表会があり,クラッピングも競い合い、最高得点のクラスは表彰されました。3日目には集団行動の発表会がありました。私は両方とも審査員をしましたが,甲乙つけがたい発表に得点差をつけるのに苦労したほどです。入学式から1週間で,こんなクラスのまとまりを見せてくれることがうれしかったです。

中学の合宿は暑かった高校と一転して肌寒い3日間となりました。それでも,冒険いかだ体験ではグル-プで力を合わせていかだ作りをした後,クラス対抗のレースに意欲満々でした。進水した時は水の冷たさに悲鳴を上げていましたが,漕ぎだすと熱が入ってきます。最初は真っ直ぐ進むのが難しかったのが,何度も繰り返す内に息も合って,うまく進めるようになりました。寒さに負けなかったクラス団結の力です。団結の力は3日目の飯盒炊さんでも見せてくれました。どのグル-プも今年はご飯もカレーもうまく作れて,美味しくいただきました。

私は中高とも「賢明学院で学ぶとは」と題して話をして,賢明生として大切にしてほしい理念を説明しました。特に,宗教教育が信仰の強要ではなく,次の6点が根底にある生き方を問うものだと強調しました。1.「いのち」の尊さ,人間の尊さを心底から理解するための教育。2.私たち一人ひとりは神様の最高傑作。3.神(自分を超える偉大な存在)に対する畏敬 宗教に対する尊敬。4.祈り―神との対話,ミッションスクールが生徒に与えられる最良のプレゼント。5.人の痛みに敏感であり,その「痛み」に応え行動できる人間。6.他者への奉仕。

通信制課程の交流会は3年生の参加が少なく残念でしたが,新入生はほとんど参加しました。現地に着いてまずメロンパン作りに取り組みました。これは二人がペアになって作るのですが,他学年や男女が混じってのペアもあり,だんだん打ち解けながら協力していました。焼き上がったパンの美味しそうなこと,ご家族へのいいお土産になりました。昼食はバーベキューでした。ここでもだんだん会話が弾んでいきます。学年を超えた交流ができるのも人数の少ない通信制ならではでしょう。こういう人のつながりが登校への意欲と結びつけばと思います。

いいスタートを切った生徒たち。この1年も充実した,そして楽しい学校生活になることを心から願います。