優しい心を育むカトリック教育

2020/07/31

BULLETIN 7月号 「1学期を振り返って」

新型コロナウイルスの感染に翻弄された1学期が終わりました。6月14日までの臨時休業中は,保護者の皆様にもご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。本校はオンライン授業を早くから実施できましたが,これもご家庭の協力があればこそ実現できました。生徒たちのKENMEI.infoによる健康調査,健康観察表の記入などもご家庭でお口添えがあったのではと感謝しています。

通常授業が始まってからは,「マスク着用,検温,換気,手洗い,消毒」をしっかりと行い,感染防止に努めてきました。奉献会のご厚意でサーマルカメラを導入したおかげで,登校時の検温がスムーズでした。カメラの前を通るだけですぐに体温が表示されますので,全校生の登校に威力を発揮しました。また,手洗い場を増設しましたので,体育の授業やクラブ活動の前後にしっかり手を洗うことができます。本館エントランス前と新館前に手洗い場が増えました。

1学期残念だったことの一つは,中1,高ⅠのHR合宿から始まり,高Ⅱのフランス研修旅行,体育大会など大きな行事が全て中止になったことです。毎年なら本紙にその報告を載せていました。HR合宿は賢明学院に入学した生徒たちが,「賢明生」になるための大切なスタートの行事です。6月に登校が始まってからガイダンスや学年全体の活動も行いましたが,それが2泊3日の生活の中から生まれる一体感を補うものになったのならと思います。

高Ⅱフランス研修旅行は賢明学院での学校生活の集大成であり,学院のルーツを探る旅と位置付けてきました。その代替として,「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産に登録された長崎を中心とした九州研修旅行を11月末に実施します。海外研修に力を入れてきた本校にとってコロナ禍の影響は大きく,中2の台湾英語研修も来年度に延期しましたし,中3のスイス英語スキー研修もまだ確定していません。

体育大会の中止はすでにお知らせしましたが,そこを発表の場としていた高Ⅲの「集団行動」は8月12日に,またバトンチアダンス部の発表は8月2日に実施します。女子ダンス部は来学期以降と聞いています。学校全体の行事としては秋麗祭と並ぶ体育大会が開催できないことは大変残念ですが,日頃の成果を発表できる場を作れたことは本当に良かったです。

こうして1学期を振り返ると,誰もが体験しなかった日々を乗り切れたのは生徒や教職員の努力です。そして,「平常」がいかにありがたいことか実感しました。生徒たちの声が全くしない休校時から,分散登校,通常授業と「平常」を少しずつ取り戻しました。しかし,現在の感染者増を見るともう一度感染防止を意識して,夏休みの活動に向かわなければなりません。明日から始まる夏休み,この感染防止をいつも念頭に置きながら,生徒たちが目的をもって過ごすことを願います。勉強にクラブ活動に個人の体験にTHE BESTの精神で取り組み,全員が2学期の始業式に元気で登校できることを切に願います。

最後になりましたが,保護者の皆様もコロナ対策にしっかり取り組み健康でおられることを心から願います。濃厚接触者が遠い存在ではない状況です。私たち一人ひとりの三密を防ぐ行動,マスク着用,手洗い,消毒を実行することが一番のコロナ対策だそうです。それとこれから暑い毎日が続きますので,どうぞご自愛ください。