優しい心を育むカトリック教育

2017/04/30

BULLETIN 4月号② 「HR合宿」

今年は例年より早く中学1年生と高校1年生のHR合宿が2泊3日で行われました。特に高校は始業式があった週の週末,13~15日に神戸フルーツ・フラワーパークでありました。中学は翌週17~19日に例年の休暇村近江八幡でありました。私は両方とも1泊だけでしたが同行しました。

まず,神戸フルーツ・フラワーパークは初めて利用したのですが,桜の花も満開で広々とした園内にホテルや道の駅,多目的広場などがあり,プライベートでも再訪したいと思うような施設でした。初日は私の講話をはじめ,教務,進路指導,生徒指導の話があり,高校生活のスタートを切るために必要なオリエンテーションが続きました。夜はクラスごとにレクリエーションがあり,大いに盛り上がっていました。2日目は満開の桜に囲まれた広場で,朝の祈りとラジオ体操で始まりました。午前は校歌練習と集団行動に分かれてクラス単位で活動しましたが,どちらもリーダーを中心にクラスの団結が高まっていくのが分かりました。特に校歌練習は,いつもこのくらい大きな声で歌ってほしいと思うほどの迫力でした。

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中学の休暇村近江八幡も今年ほど桜が残っていたことはありません。残念なことに到着する前から雨が降り出し,入所式や昼食はホールの中でした。私は中高とも「賢明学院で学ぶとは」と題して話をして,賢明生として大切にしてほしい理念を説明しました。特に,宗教教育が信仰の強要ではなく,次の5点が根底にある生き方を問うものだと強調しました。

1.「いのち」の尊さ,人間の尊さを心底から理解するための教育。2.神(自分を超える偉大な存在)に対する畏敬 宗教に対する尊敬。3.祈り―神との対話,ミッションスクールが生徒に与えられる最良のプレゼント。沈黙―調身・調息・調心。4.人の痛みに敏感であり,その「痛み」に応え行動できる人間。5.他者への奉仕。

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私の話が終わるとちょうど雨が上がり,班対抗のウォークラリにを協力して挑戦しました。その後はまたホールに戻って,校歌と聖歌の練習,生徒指導の話,そして,夜に「NOLTY手帳」と総合学習「堺イズム・QUESTCUP」のガイダンスがありました。ブレイン・ストーミングでは,一日の疲れも感じさせない盛り上がりでした。

私はこのHR合宿で賢明生として身に着けてほしい生活習慣が三つあります。一つは,“Stop,Bow,and Smile”という伝統的な賢明の挨拶です。次は集合している時,前に先生が立てば注意されなくても沈黙できることです。教師が大声を張り上げて静かにさせるのではなく,自分たちで気付いて静かにする。賢明が目指す自主・自立・自律の教育です。最後は賢明タイムと呼ばれている5分前行動です。私は最終日までいませんでしたが,中1が帰校して体育館で解散式を行った時,3日間でしっかりと成長している生徒の姿を見ることができました。